IRFI 東京工業大学国際先駆研究機構

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2023.12.28

【WRH】佐野憲一朗助教がUniversity of Strathclyde、RWTH Aachen University等に滞在しました。

佐野憲一朗助教がWRHプログラムの支援を受けてスウェーデン、イギリス、ドイツ、ベルギー滞在を終えて帰国しました。
今回の派遣による成果と期間中の様子を報告いただきました。

佐野助教(右から4人目)

 

派遣者 工学院 電気電子系 助教 佐野憲一朗
派遣先機関の名称 1. Hitachi Energy Sweden AB
2. KTH Royal Institute of Technology
3. University of Strathclyde
4. University of Edinburgh
5. National HVDC Centre
6. RWTH Aachen University
7. Katholieke Universiteit Leuven (KU Leuven)
派遣先機関の国・都市 1. スウェーデン・Västerås
2. スウェーデン・Stockholm
3. 英国スコットランド・Glasgow
4. 英国スコットランド・Edinburgh
5. 英国スコットランド・Cumbernauld
6. ドイツ・Aachen
7. ベルギー・Genk
派遣先機関の受入研究者名・職名 1. Dr. Nan Chen, Research Team manager, Hitachi Energy Research
2. Dr. Xiongfei Wang, Professor
3. Dr. Agusti Egea-Alvarez, Reader
4. Dr. Stephen Finney, Professor
5. Dr. Ben Marshall, Technical Manager
6. Dr. Ilka Jahn, Junior PI
7. Dr. Dirk Van Hertem, Professor
派遣期間 2023/08/12 ~ 2023/12/24
共同研究の題目 高圧直流送電系統の基本概念確立

 

再生可能エネルギーを大規模に活用する際には,これらを電力系統に安定して接続する技術が必要となる。そのための1つとして,私は直流送電の研究を進めている。今回,WRHプログラムの支援を受け,この分野で活躍する各地の研究者を訪問し,各国の動向や将来展望,克服すべき技術課題,お互いの研究手法,そして将来の共同研究について,情報交換や議論を行ってきた。滞在した研究機関では,定例会議から研究室の交流イベントまで,訪問者である私をメンバーの一員として分け隔てなく受け入れて頂いた。また研究に関連する情報や近い興味を持つ研究者を紹介してもらったり,論文には書かれない研究の苦労やエピソードなども伺うことができた。今回の交流を通じ,将来の仕事仲間としてだけでなく,貴重な友人を得ることができた。以下に今回の訪問先と活動を記す。

【1:Hitachi Energy Sweden(8月14日~9月1日) 】  同社は直流送電で世界シェアトップのメーカーである。スウェーデンVästeråsにある同社の研究所に滞在し,主にパワーエレクトロニクスグループの研究者と交流した。加えて,同社の事業部が管轄する直流送電用機器の組立工場の見学や,事業部の職員と意見交換する機会も得た。

【2:KTH Royal Institute of Technology(8月24日) 】  スウェーデンStockholmにある同大学のパワーエレクトロニクス研究室を訪問した。同研究室は直流送電の保護を中心に取り組む。自身の研究に関する講演を行い,また先方の研究紹介をしてもらった。

【3:University of Strathclyde(9月13日~10月25日) 】  英国スコットランドGlasgowにある同大学のPower Electronics, Drives and Energy Conversion (PEDEC)研究室の教員および大学院生と交流した。同研究室は直流送電を含む電力系統の安定性解析に取り組む。島国である英国の電力系統が直面する課題には,日本とも多くの共通点が見られた。

【4:University of Edinburgh(10月13日) 】  英国スコットランドEdinburghにある同大学のパワーエレクトロニクス研究室を訪問した。同研究室は次世代の電力変換装置に取り組む。自身の研究に関する講演を行い,また先方の研究紹介をしてもらった。

【5:National HVDC Centre(10月16日) 】  英国スコットランドCumbernauldにある同センターを訪問した。英国の送電事業者Scottish and Southern Electricity Networksの一部門で,直流送電に関する系統解析を担う組織である。英国で進行中の実証プロジェクトについて話を聞き,解析技術について意見交換をした。

【6:RWTH Aachen University(11月6日~12月22日) 】  ドイツAachenにある同大学のE.ON Energy Reserarch CenterおよびThe Institute for High Voltage Equipment and Grids, Digitalization and Energy Economics (IAEW)を訪問した。複数の研究グループが直流送電の研究に取り組んでおり,制御保護,電力変換,系統解析,国際標準化,制度設計など,多様な取り組みを知ることができた。

【7:KU Leuven(12月12日) 】  ベルギーGenkのEnergyVilleと呼ばれるエネルギー共同研究拠点にある,KU LeuvenのDigital Grid Emulation 研究室を訪問した。自身の研究に関する講演を行い,直流送電に関する系統計画・制御・保護に関する研究の紹介をしてもらった。

 

 

関連リンク
– World Research Hub(WRH) プログラム
パワーエレクトロニクス研究室

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