2025.03.17
【WRH】小池 真由助教がドイツのビーレフェルト大学に滞在しました。
小池 真由助教がWRHプログラムの支援を受けて3か月間のドイツのビーレフェルト大学滞在を終えて帰国しました。
今回の派遣による成果と期間中の様子を報告いただきました。

中央右が小池助教。中央左はEyssel先生
派遣者 | 小池 真由助教 |
派遣先機関の名称 | Bielefeld University |
派遣先機関の国・都市 | Germany, Bielefeld |
派遣先機関の受入研究者名・職名 | Friederike Eyssel, Professor |
派遣期間 | 2024年 11月 19日 ~ 2025 年 2月 14日 ( 88日間) |
共同研究の題目 | (日本語)AIとの恋愛における真正性は現実世界の行動をどのように形成するか |
(英 語)How Authenticity in AI Romance Shapes Real-World Behavior |

右から3人目が小池助教。一番右はWrede先生
Bielefeld University(ドイツ・ビーレフェルト)のCITEC (Center for Cognitive Interaction Technology) に所属するProf. Eysselの研究室を訪問しました。本訪問では、私の研究テーマである「人と仮想エージェント・AIの恋愛関係」に関して、Prof. Eysselから貴重な助言をいただくとともに共同研究を行いました。
Prof. Eysselは心理学者でありながら、テクノロジーに特化したセンターに所属しており、私の学術背景と共通点を持ちながらも、ロボット分野に精通されています。そのため、工学分野での研究者との交流や学会、ジャーナルなど先生のこれまでの経験の伺うことができたことは今後の私が研究を展開していくうえでの大きな道しるべになりました。
同じ女性研究者としてラボを統括することや大学内外での責任あるポジションをどのように時間を割り振り、キャリアを積まれていったのか、ワークライフバランスに関してどのような問題が生じやすいか、心理学とテクノロジーという複合分野の女性研究者としての生き方の指南を伺えたことも滞在中の大きな財産です。
これまでの私の研究領域をさらに広げる機会を提供してくださり、CITEC内外の研究者とのネットワーク拡大をサポートしてくださいました。University of Bonn との交流も含め、Prof. Eysselがご自身の持たれているドイツ国内の研究者ネットワークを通じて私の研究をどのように活かすことができるのか、心理学の他領域の専門家に意見を伺えたことでネットワーク拡大だけでなく、他にも色々なアプローチが出来ることに気づきを得ました。
University of Bonnだけでなく、Bielefeld Universityでもゲストとして多くの研究室やセミナーで登壇をさせていただき(Prof. Gerd Bohner, Prof. Stefan Kopp, Prof. Britta Wrede, Prof. Anna-Lisa Vollmer, Dr. Alexa Weiss)、自身の研究を心理学の他領域の専門家から助言を受けることが出来、また研究室のメンバーとの有益なディスカッションを展開できました。
医療とテクノロジーに関して研究を行っている先生も多くいらっしゃり、実際にロボットや研究施設を見学させて頂けたことも貴重な体験でした。
本滞在の結果、多くの研究者に私の研究に興味を持っていただき、共同研究や文化差比較研究の提案を受けることができました。Prof. EysselのラボメンバーであるDr. Ricarda Wullenkordと新しく研究テーマを構築することができました。ラボメンバーとの意見交換を通じて新たな発想が生まれる、非常に有意義な研究滞在となりました。
※今回は小池助教のWRH海外派遣プログラムの2つ目の派遣先となります。最初の派遣先はフィンランドのタンペレ大学となります。
関連リンク
– World Research Hub(WRH) プログラム
– 小池真由(東京科学大学STARサーチ)