東京工業大学は、国際水準の教育研究活動の展開力が認められ、平成30年3月20日、文部科学大臣により、指定国立大学法人に指定されました。指定国立大学法人は、卓越した国立大学法人を厳選し、国際的な競争環境の中で世界最高水準の大学を育成することを目指して定められた制度です。教育と研究のグローバル化は、この制度における最も重要な取り組みのひとつです。

 

東京工業大学は、研究力の強化をさらに推進することを目指して学内の研究体制を再構築し、平成28年4月1日、新規・融合分野研究を促進する新たな組織として、約180名の教員を擁した科学技術創成研究院(IIR)を創設しました。科学技術創成研究院には、現在、それぞれ明確なミッションを持つ4つの研究所、4つの研究センター、12の小規模のチームで最先端の研究を行う研究ユニットが設置されています。本学は、グローバル化の一環として、平成28年、文部科学省の支援のもと、国際共同研究を加速させるプロジェクトとしてTokyo Tech World Research Hub Initiative (WRHI)を開始しました。WRHIでは、トップレベルの海外研究者を特任教員あるいは特定教員として招聘し、融合分野の共同研究を実施することでグローバル化への取り組みを強化推進します。

 

WRHIは、「情報・人工知能研究」「細胞生物学研究」「材料・デバイス研究」「社会実装研究」の4つの国際ハブグループで構成されています。これらのハブグループのそれぞれが東京工業大学の国際共同研究を牽引する拠点となるべく、WRHIは世界トップレベルの研究者を積極的に招聘し、本学研究者との共同研究を推進しています。

 

WRHIは、今後も異分野融合研究と国際連携を積極果敢に推進します。WRHIのメンバーを代表し、WRHIに対するより一層のご支援をお願い申し上げます。

2020年4月1日

久堀 徹

 


WRHIは、世界トップクラスの研究者の異分野交流を促進し、革新的科学技術の創出等を担う「世界の研究ハブ」を目指す組織として、科学技術創成研究院内に設置されました。7名の研究者が海外から赴任して研究室を主宰しているほか、世界一線級の研究者が1ヶ月単位で滞在し、学内の研究者と国際共同研究を繰り広げています。WRHIの活動は全学に開かれており、科学技術に関するあらゆる研究分野の国際共同研究の推進のため、海外研究者の招聘と学内の若手研究者の海外派遣をサポートし、交流と情報発信のための国際会議やセミナーを運営しています。

異分野・異文化交流から生まれるワールドクラスの研究成果、そしてグローバル人材の育成にご期待下さい。また、WRHIの活動をご支援頂くと共に、存分にご活用頂けますようお願い申し上げます。

 

東 正樹