小型・集積化につながるダイヤモンド量子センサのスピン情報の電気的読み出しに成功

小型・集積化につながるダイヤモンド量子センサのスピン情報の電気的読み出しに成功

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量子センサの社会実装を加速する成果

工学院 波多野睦子教授等の研究グループは、量子センサとして機能するダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)センタのスピン情報を、ダイヤモンドデバイスを用いて電気的に検出することに成功した。

新たに開発したダイヤモンドp-i-nダイオードに内包したNVセンタの光電流を、電圧ゼロの状態でも内蔵電位により効率良く取り出せることを実証した。光電検出磁気共鳴(PDMR)測定から、センシングの原理となるスピン情報検出を示した。量子センサの集積化の設計に重要となる光キャリアの拡散長を測定した。今後、デバイスによるキャリア増倍技術と組み合わせることで、高感度な集積量子センサの実現が期待できる。

今回の研究成果は2021年6月25日(米国東部時間)、AIP Publishingの「Applied Physics Letters」に掲載された。

論文タイトル: Photoelectrical detection of nitrogen-vacancy centers by utilizing diamond lateral p–i–n diodes

DOI: 10.1063/5.0055852

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