2019年海外派遣報告 林﨑規託教授

2019年海外派遣報告 林﨑規託教授

活動報告

WRHIの海外派遣支援により米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)に出張し,Collider-Accelerator DepartmentのSource Development Groupを訪問した。岡村昌宏博士(WRHI特任教授)はSource Development Groupの責任者であり,岡村博士の案内によりRelativistic Heavy Ion Collider(RHIC)とNASA Space Radiation Laboratory(NSRL)のためのイオン源として営業運転をおこなっているElectron Beam Ion Source,イオン源から取り出されたビームを直線加速する200 MeV Linear Acceleratorを視察し,世界最先端の加速器技術について関係者とディスカッションをおこなった。また,Source Development Groupにおいて岡村博士と研究者が研究開発に取り組んでいる,プラズマの磁場制御によるイオンビーム高強度化技術に関する実験室を訪問し,次年度の外部資金申請(科学研究費助成事業・国際共同研究加速基金)に向けた準備活動をおこなった。

今後も継続的に共同研究を遂行し,可能な限り早期の論文執筆につなげる予定である.

RHIC:周長3.83 kmの世界初の重イオン衝突型加速器で1999年に完成した。超伝導電磁石を用いた二つのリングからなり,金イオンを核子あたり200GeVで正面衝突させることができる。

NSRL:NASAがBNLに建設した宇宙放射線に関する研究施設。AGS-Boosterで加速された核子あたり1GeVまでの高エネルギー重イオンビームを用いて,宇宙線構成イオンを用いた生物照射や材料照射試験を行っている。

Brookhaven National Laboratory Brookhaven National Laboratory
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