結合した2種高分子間の「つなぎ目」が鍵 半導体の微細加工に貢献する新しい高分子設計

結合した2種高分子間の「つなぎ目」が鍵
半導体の微細加工に貢献する新しい高分子設計

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東京工業大学 物質理工学院 材料系の早川晃鏡教授らの共同研究グループは、次世代半導体微細加工材料として注目されているポリスチレン(PS)とポリメタクリル酸メチル(PMMA)によるブロック共重合体であるPS-block-PMMAのつなぎ目にオリゴペプチドを精密に導入することで、PS-block-PMMAの相分離下限分子量よりも低い分子量で長周期のラメラ構造の形成に成功しました。

ブロック共重合体(BCP)が自己組織化して形成する周期的規則構造から一方の高分子成分を選択的に除去することで凹凸パターンを形成し、パターニング用保護膜材料として用いる半導体微細加工の研究が注目されています。PS-block-PMMAはこの目的に適したBCPであり半導体関連企業での研究も盛んですが、PSとPMMAの反発力が小さいために低分子量体では規則構造の形成が難しく、微細化を目指す上で大きな課題を残していました。本研究ではアミノ酸6ユニットから成るオリゴペプチドをつなぎ目に導入することで、低分子量PS-block-PMMAの長周期ラメラ構造形成を実現しました。

本成果は2022年2月17日(現地時刻)に米国の国際学術誌「Macromolecules」にオンライン掲載されました。

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