生細胞イメージングのための新しい分子ツールを開発:細胞制御工学研究センター教授 木村 宏/WRHI特任准教授 Timothy J. Stasevich
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細胞制御工学研究センター/木村宏教授、Timothy J. Stasevich特任准教授らの共同研究により、エピトープタグを生細胞において検出することができる、遺伝子コード型の抗体プローブ「Frankenbody(フランケンボディ)」が開発されました。
抗体が抗原表面のエピトープに結合するしくみを利用した「エピトープタグ」技術は、細胞内の様々なタンパク質の解析などに使われていますが、生きた細胞に用いることができないのが課題でした。今回開発された抗体プローブ「Frankenbody」は、生細胞に対してもエピトープタグ技術を利用することを可能にしました。目的タンパク質を直接標識する緑色蛍光タンパク質(GFP)では、蛍光を発するまで時間がかかりますが、Frankenbodyを使ったエピトープタグでは、目的タンパク質を即時に可視化することができます。
Frankenbodyはコスト面でも優れており、タンパク質やRNA動態のイメージングへの幅広い活用が期待されます。研究グループは今後、生細胞イメージングのツールとして用いることができる細胞内抗体の開発を目指しています。
この成果は2019年7月3日付でNature Communications誌に掲載されました。
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