社会実装研究

核燃料物質選択的沈殿剤開発のための日独アクチノイド化学共同研究拠点

研究概要

使用済み核燃料再処理による核燃料サイクルの実現は、今後ますます増加する世界の電力需要充足やエネルギーセキュリティ確保の観点から極めて重要である。本研究では、我々が開発を進める核燃料物質選択的沈殿法(NUclear fuel MAterials selective Precipitation method, NUMAP法)に基づき、核燃料物質であるウランやトリウムを用いた検討を日本で行うとともに、再処理における重要なリサイクル対象であるにもかかわらず国内ではmgを超えるバルク量の取り扱いが著しく困難なプルトニウム等を使用した国際共同研究をドイツの専門機関で実施する。これにより、分離の基本原理であるアクチノイド錯体化学の直接的かつ系統的理解を深め、様々な原子力システムへのNUMAP法の適用可能性を実証する。

高効率かつ選択的なウラン回収のための難溶性硝酸ウラニル配位高分子(Eur. J. Inorg. Chem. 2020, 3443-3459) 高効率かつ選択的なウラン回収のための難溶性硝酸ウラニル配位高分子(Eur. J. Inorg. Chem. 2020, 3443-3459)
NUMAP法に基づく使用済み核燃料リサイクルプロセス概要(Eur. J. Inorg. Chem. 2020, 3443-3459) NUMAP法に基づく使用済み核燃料リサイクルプロセス概要(Eur. J. Inorg. Chem. 2020, 3443-3459)

アクチノイド化学 原子力システム 核燃料サイクル